「メンバー」か「メンバ」か、それとも「面罵」か

ちょっと脱線しますが、外来語の音引きについて。

とある翻訳を頼まれたのですが、片仮名語の表記について、 原則として音引きはしないけど、(1)短いもの、(2)日本語として定着しているもの、は する、という依頼でした。 実はこういうのって一番やっかいなんですね。 具体的に語を表記しようとして、(1)や(2)の条件にあてはまるか否か 判断するのに困るんです。

だいたい、普通に翻訳する場合に、日本語として定着していない片仮名語を そのまま使うのは、よくよくのことなんですね(片仮名語と助詞しか ないような訳文を平気で作る人もいるようですが)。 ということは大部分が(2)に該当する、という理屈も成り立ちそうですが、 まあ、それが依頼者の意図ではないと好意的に解釈しておきますか。

(1)の短いという条件もくせもので、3文字を基準とするなんていう 根拠のよくわからないことを言う人もいますが、

のように拗音・促音・長音が混じってくると、どうも言うことが曖昧になります。 更に、「メンバー」は「メンバ」と書け、という同じ人が 「アスキー」を「アスキ」とは書かなかったりするので、どうも始末が悪い。

本当かどうか分かりませんが、工学系で長音を取るという奇習が始まったのは、 あまりに片仮名だらけの文章になるので、少しでも見かけ上の片仮名が少なく なるように、という姑息な動機によるものだとか。

それはともかく、上記のような依頼の場合、できた訳文から片仮名語を抽出して、 どう表記するか依頼者に決めさせることにしています。 この手の処理にはやっぱりPerlが一番楽で、例えば...

while (<>) {
        chop;
        while (/([ア-ンァ-ョッヴー]+)/) {
                $token{$1} ++;
                $_ = $';
        }
}
foreach $n (sort keys %token) {
        print $n, "\n";                               # (1)
#       print $n, "\t", $token{$n}, "\n";   # (2)
}

というような具合です。(1)の代わりに(2)を生かせば、何回現れたかも 調べることができます。