1998年度

第9回ミューズキャット

***アジアの民族楽器についてのお話***

 講師 奈良義寛氏 (オーケストラ アジア)
 講師・演奏 西原祐二氏(オーケストラ アジア)


■オーケストラ アジア

1993年に日本と中国による民族楽団の共演が発端となり、1994年、日本、中国、韓国の民族楽器によるオーケストラが初めて公演されました。
西洋音楽とは異なり、それまでアジアの音楽は、発生源は同じでありながらもそれぞれの国で発達し、統合されようとはしていませんでした。

■楽器の紹介

琵琶 (中国) … 日本のものよりフレットの数が多いのが特徴です。フレットが低い位置までついているので広い音域が出しやすいそうです。
演奏の特徴としては、日本では扇形のバチで弾きますが、中国のものは5本の指の爪側に人工の爪をつけてトレモロで弾きます。
二胡 (中国)  …弦はスチールで弓は2弦の間にはさまっており、その状態で演奏をします。胴の部分には蛇の皮がはってあります。
伽耶琴 (韓国) …12の弦は絹でできており、指ではじいて演奏します。日本のものより弦の張り方がゆるいので左手で音色に変化をつけて演奏出来るのが特徴です。
馬頭琴 (モンゴル) …馬の頭部の彫刻を持つ2弦の擦弦楽器 です。

■ビデオ鑑賞

オーケストラ アジアの日本公演のビデオでは日・中・韓それぞれ華やかな民族衣装が印象的でした。各国の民謡に基づいた曲を一緒に演奏した音楽はアジアの民族楽器が調和された不思議な響き・・・伝統的で新しいものを感じました。
雅楽のビデオでは宮内庁で伝承されてきた古代文化、笙の音色に合わせたゆったりとした動きの平舞を鑑賞しました。
しばし、神聖で優雅な気分に浸れました。

■西原氏による演奏と楽器紹介

 …リードのついた17本の竹管から構成されている楽器。各竹管に指穴があり、穴を塞いだ管の音がでるしくみになっています。息の温度による楽器内の結露防止のため炭火などで楽器を温めながら演奏します。
篳篥 (ひちりき) …サザン朝ペルシャで発生し、クロスロードを渡って中国に伝えられた楽器。1つの指穴で4〜5度音がでます。小さいながら音量があり、演奏には相当の肺活量が必要なようです。

講師お二人の写真

 


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